ぼくの本棚217:恐竜はなぜ鳥に進化したのか by ピーター・D・ウオード
地球上にはまだまだ土地はたくさんある。
しかし、そこは広大な低酸素地帯で、残念ながらほとんどの人間は生きていけない。
人間はなぜ酸素に煩わされなければならないのか。
人間は単純な微生物と違い、活動に莫大なエネルギーを必要としているからだ。
酸素がはたす役割は2つある。
代謝によってエネルギーを変える時と、生命に必要な酵素を分子結合する時である。
本書を読み抜くにはこの程度の話には付き合ってもらわなければならない。
何故なら、本書のテーマは6億年にわたる大気の酸素変化が、
動物の進化にどのように影響を与えたかという仮説検証だからだ。
特に古生代とカンブリア期の生物進化は、爆発で酸素が大量に無くなったことから起きている。
三葉虫も低酸素呼吸をするためにあの形になった。
巨大恐竜は今の半分しかない酸素密度の中で必然的に生まれた。
古代を調べれば未来が見えてくる。
海面の上昇によって、酸素の密度はどうなるのか。その時、人間はどう進化するのか。
いささか高度な話だが、本書の高密度の内容はきっと一読に値するはずだ。
編集長 尾中謙文
Text by onaka
