ぼくの本棚 45:「出会い」の不思議 by 河合隼雄
2007.03.19 Monday
人生には多くの出会いがある。それは言葉だったり、人だったり、本だったり、家族だったりする。それぞれは直線上で出会う、運命的幸運なものばかりではなく、道草や無駄話をしながらの偶然の発見も多い。出会いはその質により、深い共時性(シンクロニシティ)を生む。河合氏のシンクロは東洋と西洋、心理学と宗教、精神と身体など多様性をきわめ、因果関係の探求は深く、研澄まされている。しかし、そこから響く氏の言葉は限りなく暖かい。不思議なのは「出会い」なのではなく、河合氏自身のことなのかもしれない。氏の言葉には、「出会い」の曖昧さを認めながら、しっかりとした「未来」を感じるからだ。
編集長 尾中謙文
Text by onaka
