ぼくの本棚 166:ビジョナリーカンパニー/ビジョナリーカンパニー2 by ジェームズ・C・コリンズ
真に「卓越した」企業とそれ以外の企業の違いはどこにあるのか。コリンズは会社のビジョンに疑問を持ち、様々な比較分析を試みた。その結果、ビジョンを持ったひとりのカリスマがいる会社より、ビジョナリー・カンパニーという共通理念をもった集団の方が成功している会社が多いという原則を発見した。ではビジョナリーカンパニーが共通して持つ価値観とは何か。ビジョナリーカンパニーは、実は誰にとっても素晴らしい会社ではない。適応できる者にとってだけ快適な会社なのだ。それは他社と競争しているからではなく、明日を良くするために「今日をどうしたらよいか」を常に考え、自分自身が変化し、適応し、社会を良くし「卓越する」会社だからだ。信仰に近いほどの情熱を維持するビジョナリーカンパニーとは、利益を超えたところにある宗教なのかもしれない。そして不思議なことに利益を最優先させる会社よりも、ビジョンを共有する会社の方が利益を上げているというなんとも皮肉な結果が「卓越する」ことの奥深さを物語っている。
編集長 尾中謙文
Text by onaka
