ぼくの本棚 104:クラウゼヴィッツの戦略思考 『戦争論』に学ぶリーダーシップと決断の本質 by ティーハ・フォン・ギーツイー
Web2.0の時代になると、急にWeb1.0のビジネスが色褪せて行く。あまりに急激に変化するため、Web1.0で成功した企業ほど、変革意識が追いつかないまま、ビジネスも取り残されていく。クラウゼヴィッツの「戦争論」は敗者から見た自己変革の書である。時は18世紀後半、戦争における戦い方は激変期を迎え、軍事的、政治的リーダーの思考法を転換することが急務だった。戦争か平和か、攻撃か防御か、肉体力か精神力か、相反する視点から弁証法的に選択を考えることこそが、自己変革を促す近道だった。戦争は攻めるだけでなく、いかに備えるかという視点がないと勝てないからだ。クラウゼヴィッツはナポレオンが祖国プロイセンを滅ぼし、そのナポレオンすら、激変する時代に負けて没落していく様子を克明に描いた。本書は現代の激変期にリーダーに必要な勇気や決断力について、気づきを与えてくれる良書だ。
編集長 尾中謙文
Text by onaka
