ぼくの本棚255:図で考える人は仕事ができる by 久恒啓一
久恒さんとお会いした。日本航空で広報課長のあと大学教授になられた方だ。
JALの広報を自然体でこなすことが、どれくらい大変な仕事なのか部外者には知る由もない。
広報だから媒体に精通しているのは当然だが、
航空情報に正確性が欠けただけで地球的規模で大混乱がおきることは確かだ。
図を使って全体と部分を瞬時に把握することで、全体でゆっくり流れている時間と限界領域や、
部分的に早く詳細に動いている次元や空間を、凝縮して正確に把握することができる。
どう伝えるか、いかにわかりやすく伝えるかを、
いつも繊細に考え抜いている久恒さんだからこそ出て来る発想だ。
ビジュアル化された図が論点を発見し、問題解決や創造性を促す。
情報をデザインするとはこういうことなのだ。
みんなが図解思考になれば、効率が良くなるだけでなく、
コミュニケーションは心地良いスピードで相互理解が進み、もっと楽しくなるに違いない。
久恒さんは将棋のたとえで「下手な者ほど局部の利益にとらわれる」といっているが、
大局観の無い人は、本書をよく読み図解思考を身に付けると、
急に視界が開け大きな利益が目の前にあることに気づくはずだ。
編集長 尾中謙文
Text by onaka